コスモエタ赤蝮
第六話

 「ああ、自己紹介がまだだったね。おじさんはモロコス森田というんだ。」
 「モロコシ森田?見かけ通り外人なんですか?」

 「見かけはどう見ても日本人だろう。芸名みたいなものさ。それにモロコシじゃなくてモロコスだ。」
 「で、なんなんですか?おじさんはあれですか?僕を誘拐したり、痛い目にあわせたりする類の人ですか?」
 「違う!違う!とんでもない!」
 「誘拐して僕の家に”今お宅の息子さんとゲームをして遊んでいるんですよ。息子さんは本当にゲームがお上手でいらっしゃる・・・”と、ねちっこい脅迫電話をかけるつもりなんですか?僕の家には電話なんかありませんよ、あっても無線LANだけです。」
 「いや、だから違うって!」
 「知らない人について行っちゃあ駄目だって、学校の先生が背中をこちらに向け遠回りに言ってし。」
 「いや、おじさんは歌手なんだよ。君のお婆さんと同じで。」

 「かっ歌手?じゃあまた、あの地獄の亡者が蜘蛛の糸を我先に掴まんとするような声で、僕の耳元で歌って寝かしてくれないんですか?」
 「・・・君のお婆さんはそんな声をしていたのかい?」
 「はい、それはそれは。今でも鼓膜に粘着性の強いモチ米のようにこびり付いています。今では乾いてカピカピです。」
 「なんか伝説と違うな・・・。でも君の声は素晴らしかった!」
 「じゃあ、さっき、あなたに邪魔されるまで、僕が一人で歌っていたのを草葉の陰から聞き耳立てて聴いてたんですか?破廉恥極まりないですね。」
 「いや、別に草葉の陰で聞き耳は立ててなかったけど。土手の上からでも、よく通って聴こえてたよ。とにかくおじさんは怪しいものじゃないよ!」
 「じゃあ何なんですか?」

 「君の声に惹かれてしまった、ただのしがない歌手さ。」
 「そのアフロに飛び道具系の武器を隠していたりしませんか?」
 「いや、このアフロには何も入ってないよ。」
 「ただのアフロですか?」
 「ただのアフロだ。」
 「ポメラニアンとか隠してませんか?」
 「・・・ポメラニアンもポメラリアンもいないよ。」

 「でもおじさんは嘘をついています。」

 「嘘?」
 「ええ、だって僕の声が素晴らしいって。」
 「ああ、君の声は例えようがないくらいに素晴らしい。」
 「でも、学校で音楽の時間に僕が歌うとみんなが笑うんです。”お前の声は五時のサイレンのようだ”って。」
 「ああ、あの”早く帰りなさい”とか合図の意味で夕方に鳴るやつね。」
 「ええ、それです。」
 「何を言うんだ!それほど君の声は高く広く通るってことじゃないか!どうだ、おじさんの元で一緒に歌わないか?」
 「え?おじさんと!?」
 「ああそうだ、君にはスズメバチ米子から受け継いだ才能があるに違いない。君ならスターになれる!」
 「スター?星?お星様?つまり僕を殺るという意味ですね。お星様にされてしまうんですね!?やっぱり人間狩りする類の人じゃないですか!?」
 「いやいや、だから違うって!」



 その時です!
 トビーに向けて鋭角形のものが飛んできました!!


 「あっ!あぶない!?」
 「え!?」



 ここで、コスモエタ赤蝮のヒット曲を一つ 「パラノイア五重塔」をどうぞ!!

 *( )内=コーラス





 ----パラノイア五重塔--------------------------------------------------

『1
 パッパッパラッパ(パラノイア)
 パッパッパラッパ(パラノイア)
 ♪無法治国家〜ぁ、となりの家が増築工事完了っぽい♪
 ♪よく見れば 五重の塔がそびえ立ってる(あきらかに)♪

 ♪(NO SUN)陽が差さない 日当たり不良好 夜遊び涼子♪
 ♪(NO SUN)陽が差さない まるで誰かの人生にシンクロしちゃうね♪

 ♪カビ臭い〜 (隣から〜)♪
 ♪ねずみ返し〜 (隣から〜)♪
 ♪ラブパラソル〜 (隣から〜)♪
 ♪観光客のゴミ〜 (隣から〜)♪
 ♪ハトの糞〜 (隣から〜)♪
 ♪矢文〜 (隣から〜)♪
 ♪マムシが出る〜 (隣から〜)♪
 ♪マムシ マムシ マムシ♪
 ♪はい〜(三三七拍子〜)♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪THE MAMU死(ヒツマムシ)♪
 ♪THE MAMU死(除虫菊効かない)♪
 ♪今日も解毒剤無しでは眠れない♪



 パッパッパラッパ(パラノイア)アイアンメイデン
 パッパッパラッパ(パラノイア)アイロン台
 ♪超高齢国家〜ぁ、となりの家は相変わらずの大きさ♪
 ♪どう見ても 五重の塔がそびえ立ってる(ビル七階分の高さ)♪

 ♪(NO SUN)陽が差さない 日当たり不良好 派手なのに静子♪
 ♪(NO SUN)陽が差さない たいていのみんなの人生がそんなもの♪

 ♪昼が無い〜 (隣のせい〜)♪
 ♪草木が枯れる〜 (隣のせい〜)♪
 ♪洗濯物が濡れたまま〜 (隣のせい〜)♪
 ♪テレビの取材〜 (隣のせい〜)♪
 ♪虫虫大行進〜 (隣のせい〜)♪
 ♪外人〜 (隣のせい〜)♪
 ♪マムシが出る〜 (隣から〜)♪
 ♪マムシ マムシ マムシ♪
 ♪はい〜(三三七拍子〜)♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪THE O六死(ゴクツブシ)♪
 ♪THE O六死(ファブリーズ効かない)♪
 ♪今夜も高熱が下がるのを待っている♪


 ♪寝込みを襲いにマムシが音も無くはいずってくる♪
 ♪ほら、あの壁に♪
 ♪ほら、戸棚の中に♪
 ♪ほら、便器の中に♪
 ♪ほら、仏壇の中に♪
 ♪ほら、筆箱の中に♪
 ♪ほら、桃のなる庭の木にもマムシの影が♪
 ♪いずれ桃も腐る♪


 ♪マムシ(マムシ)マムシ(マムシ) マムシ(マムシ)♪
 ♪はい〜(三三七拍子〜)♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪赤マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪THE MAMU死(ヒツマムシ)♪
 ♪THE MAMU死(除虫菊効かない)♪
 ♪THE O六死(ゴクツブシ)♪
 ♪THE O六死(ファブリーズ効かない)♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪
 ♪マ・ム・シ♪マ・ム・シ♪赤マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪

 ♪マ・ム・シ・が・出・た・ぞ♪ 

 ♪マ・ム・シ・が・出・る・の・DA・ぞ♪

 ♪ちゃん!ちゃん♪   』



----------------------------------♥----------------------------------



  トビーの身にいったい何が!!身の潔白を説明出来るかモロコス森田!?
 それ次回。




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