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タワーリングナンセンス 2004 03/29
   

 誰かしら、一度は行ってみたいという場所を持っているものだと思う。

 やれテレビで見た。
 人から聞いた
 本で読んだ。
 「行ったらいいよ」と呟かれた。
 夢に出てきた。
 授業中、教師の額に光景が浮かんだ。
 東がいつも気になる。
 夕焼けの向こうが気になる。
 月の裏側が気になる。
 カラスのお家が気になる。
 客の注文に対して「はい、喜んで」と言う店員の顔の裏が知りたくなった。
 外から帰って来た猫の満足そうな顔を見た時。
 お前の遠い先祖だと名乗る男が東横線で来た時。
 そこに行くと健康にいいと言われた。
 約束。

 など、理由は人それぞれ。

 そんな場所が私にもあった。一度は見て触って頷いて実感しなければならない場所が・・・。







 
***空に突き刺さってます***


 塔よ、どうしてお前はそそり立っているんだい?星を掴みたかったのかい?それとも、たくさん日光に浴びたかったのかい?住宅地域でやると、日照権で叩かれるよ。そんなことも過去に書いたような・・・



 なんて、東京タワーに行ってきましたよ。初です。

 塔といえば・・・
 バビルの塔
 ドルアーガの塔
 森山塔
 京都タワー
 名古屋テレビ塔
 札幌テレビ塔
 タワーリングインフェルノ

 ぐらいしか浮かばない私ですが、一度ぐらい間近でこの目に東京タワーを焼き付けてみたかった。鼻っから二度目はないだろうと、焼き付けた後にはもう用無しの覚悟で向かった。

 しかし、まあなんですな。実際間近で見ると、そそり立つ333メートルは心の許容範囲をいとも容易く超えますね。子供なんか居たら、確実に奇声発するだろうに。
 「幼児奇声発生率」はかなり高い、まるで赤い壁。
 この土地は浮くんですか?浮き上がるから、こんな大きい物で押さえているんですか?
 タワーなんて物は遠くから見ると、「うん、今日もあそこにいるな。うん、憂い奴。」なんて思えるけど、実際タワーの足元に来ると「あんた、なんか赤くて変だよ。」とか思ってしまう。

 「おまわりさん呼んで来ようか?」など。


 タワーに免疫がないわけではなくて、京都に居るときは京都タワーに何度も入りました。タワーが売り物にしている高さによる展望を楽しむためでは無く、百円ショップに用があっただけなんですけどね。
 京都タワーは、ビルの上に建っていまして、まあそのビルの中に数える程度のテナントが入っているわけですよ。本屋、百円ショップ、銀行などね、人を呼ぶにはもってこいの店舗たちが。
 土産物売り場も1階にありますが、さすがにもう土産物売り場だけでは修学旅行客はいいとしても、地元のリピーターは皆無だろうし、ビルの中も空洞化しちゃいますよね。足場のビルが空洞化しちゃったら、乗っかってる京都タワーが倒れまんがな。

 それにしても京都タワーって白くて「ろうそく」みたい。




 
***月より高いぞ京都タワー***


 まあ、京都タワーの話はここまでとして・・・あっそうそう、京都タワーの地下は風呂屋になってるんですよ、無茶苦茶でしょ。




 そんな少し荒廃ムードが同様に東京タワーにもあるんだろうなと思いつつ、いつまでも外で「高いぞ、赤いぞ、高いぞ、赤いぞ、刺さってるぞ。」と繰り返していたら、時間が過ぎて夕日を浴びて自分が赤くなってしまう。では踏み込みますか・・・。
 まず、タワーの足元のビルに入ったら、京都タワーのビルと同じ匂いがする。

 まあ、そうだろう、今はもう21世紀になってから三年か(2004だから)、かつてあっただろう栄光は遠い陽炎のようになってしまったのかな。このタワーって東京オリンピックに合わして造られたんだから(昭和33年)、こんな日も来て辺り前だね。まあ、無理すんな。
 しかし、小さい頃の未来予想図では(手塚治風)、街中はこんな東京タワーみたいな建物だらけになっているのだろう思ってたけど、想像していた21世紀っぽい建物はあまりこの世には無いね。
 上海にあるテレビ塔はとてもイカしてる。

 絶対、21世紀は「21エモン」(藤子不二雄F)に出てくるような街並みになっていると思ったのに。


 まあ、それはいいとして、タワーってからには昇るためにあるんだから、昇ろうじゃないかと思ったら最初に入った所は既にビルの2階だったようで、どうやら横道からビルの1階に行かなければならなくなった。

 昭和を残したようなハイカラ色のアーチ内をくぐって行くとチケット売り場に。

 そして、チケットは二種類あるみたいで、150メートルの大展望台までか、250メートルまでの特別展望台までか選べと言う。
 タワーを人間に例えると、お腹辺りまで昇るか、首下の鎖骨辺りまで昇るか?といった所であろう。
 この蟻に問うているのであろう。

 ならば答える、「低い方でいい。」

 そんなに高さには惹かれてないから、いいの。
 東京タワー内部に入るだけで満足だから。

 チケット売り場の向こうにマクドナルドがあるのを確認し、チケットを持ってエレベーターまで。(こんな所までマックが)

 しかし、さっきから、なにかしらデパガみたいな衣装を着た若いお嬢さん達がわんさか居る。タワー側に雇われているであろう彼女達は、チケットをもぎ取ったり、エレベーターまで誘導したり、エレベーター内ではエベレーターガールみたいなことまでしてる。
 これは、タワー内へのカンフル剤の要素を含め雇われているのでしょうか?
 なんてお呼びしたらいいのかな、東京タワーガールでいいのか?

 略して、タワガ!!

 海辺か、山辺に居そうな虫みたいになってしまった。
 こんな人達がいると、なんだかアミューズメントプレイスみたいだけど、ディズニーランドみたいな華やかさがここには無い。そんなものは無くても良いが哀愁だけなら配るほど漂っている。

 今日は平日なので、まばらな客を乗せてエベレーターは150メートルの高さの大展望室とやらに。あっちゅう間ですよ。



 さすがに、日常生活では見られない高さの光景が広がっていた。

 人間大砲で真上に打ち上げられても、ここまでの高さまで上がらないだろう。それどころか景色を観るどころではないだろう。

 二月にしては熱いほど、サンシャインが頑張っていた晴天だったので、一点の曇りなく彼方の彼方まで観ることが出来た。当たり前のことながら太陽が近いって熱いんですね。こんな高いところにいると、


 ヤッホー と言いたい衝動に駆られたよ。


 まあ、大人なので我慢した。
 しかしここ十年「ヤッホー」と言った記憶が無い。
 いや、生まれてからこの方、「ヤッホー」と言ったことがあるだろうか?山岳とは背を向けて生きて来たこの二十数年の人生、言ったことないかもしれない。
 まあ、そんな自問自答は置いといて。

 東には、筑波山、東京ディズニーリゾート。
 西には、六本木ヒルズ、恵比寿ガーデンプレイス。
 南には、お台場、レインボーブリッジ。
 北には、国会議事堂、新宿副都心、サンシャイン60。

 と、東京らしい東京が一望出来るようになっている。
 そうか、これが東京タワーの視線か(腹ぐらいのとこにいるけどね)、毎日こんな街並みをこいつは見ているのか。
 彼方には去年出来た六本木ヒルズが見える。
 東京タワーからすれば、奴の集客力が憎かろう。
 毎日、ライバルが観光客を呼び込んでいる姿をだまって見ているだけなんて辛かろう。
 ハンカチが咬めるものなら、咬みたいだろうに。
 それどころか、開発されて行く東京のあらゆるところと毎日顔を合わせないといけないのね。

 「みんな、僕(東京タワー)の所に帰っておいでよ、本当のデートスポットはここだよ。カレッタ汐留に行かないで!」

 と言えるものなら言ってるかもしれない。
 何十年もこの街を見つめ続け、こいつは何を考えているのかな。




 そこそこ御のぼりさん程度に景色を堪能して、やはりチェックしなければならないのは土産売り場だろう。
 覗いてみると、お尻から捻りたてのウ○○みたいな、細長いキャラクターが顔を幅広く占めていた。ピンクのウ○○。何食べたら出るかな。

 どうやら、東京タワーを元にキャラクター化したそいつはノッポンというらしい。東京タワーの観光客を一手に引き受け、なんなら自分を重ねたグッズの数々を土産に買って帰れと言う。


 「かわいい」と思う心が全く動かない。


 ピンクのウ○○にしか見えない。
 茶目っ気と愛らしさを出したようにオーバーオールのようなものを着ているが、なんだ?農作業でもするのか?君自身が肥料じゃないのか?

 キャラクターとしてオーバーオールを着ていいのは、ホンジャマカの石塚氏ぐらいのものだぞ。

 ぬいぐるみなど、観光地でキャラクターがみんな踏むであろうグッズ道をノッポンも踏んでいたが、ノッポンは細長さを活かしたボールペンというグッズがとても似合う奴だった。




 
***ノッポンの適材適所***


 他には何か痛い土産物は無いかなと見渡すと、痛くない物を探す方が無理だった。痛い物だらけ、部屋に置いてあったら、100%東京タワーに足を運んだのバレるのはいいとして、人格を軽く疑われる物多数。
 東京タワーのペナントや温度計、貯金箱などもういいよ。君たちはいなきゃダメだから、東京タワーの魅力の一部に君達ももう入っているから。
 なんだよ、金灰皿って。
 東京タワーで金採れるの?



 
***町の不動産屋にありそう***


 悪気は無くとも東京タワーの魅力を損なわせているのか、愛情の裏返しのようなグッズは目を見張るばかりでした。ノッポンの吹き出しにも書いてあったんだけど、ノッポングッズを含めここでしか買えない品々らしい。
 ここでしか買えないのか、ある意味レアアイテムで、言い換えれば何処にも置いてもらえないということだね。

 ここの金の灰皿には、真ん中に浮き出しのように東京タワーの雄姿が刻み込まれているけど、世界中のタワーにも金灰皿売ってたら嫌だね。
 札幌テレビ塔には金の灰皿売ってませんか?
 名古屋のテレビ塔はどうですか?
 京都タワーはどうですか?
 神戸マリンタワーはどうですか?
 横浜ランドマークタワーはどうですか?
 あれ?どっかの県に金色のタワーあったな?香川県にゴールドタワーってあるわ。昔行ったことがある。北野たけしのカレー屋があった。金とタワーの不思議な関係。


 高さと展望に堪能した後は下る行為しか残されていないわけで、懐かしい記念メダル製作の自販機やコンピューター占いの機械もありますが、「やってみたい!」という気分が蟻の糞程も湧き上がらないので下ることにしました。
 でもこれでも昔はこのメダルを作ってみたくて堪らなかったんだよ。昔は親の許可が下りなかったため購入出来なかったが、今は自由に買えるとしても、メダルの使い方が分からない。記念コインは忘却の彼方に行き、部屋でゴミになりそうだ。まあ記念なら写真だけで結構。
 自動販売機とかに入れたら、「500円」って金額表示されるなら買ってもよい。

 東京タワーのメダルを持って何処かで自慢できる日が来るだろうか?他県のタワーの下でわざと落としてみるとか?


 昇りがエレベーターなら帰りもエレベーターなわけで、素直に乗って来た1階に戻してくれるのかと思いきや、4階までは連れて行くと言う。それから階下へは自力で降りてくれとのこと。
 もちろんそこからは、東京タワーの外周の赤い淵に捕まって筋力を駆使して降りるというわけでもなく階段があるんですけどね。

 まんまと向こうの戦略にハマってしまったな。土産は買わんぞ!




 4階には、東京タワー・トリックアートギャラリーと、情報の森(政府広報展示室)、とうけいプラザ(統計広報展示室)があった。いったいどういう繋がりで各それぞれの機関が同じフロアーに集まっているんだか。あっ、東京つながりか。

 タワーの名前は仮にも"東京タワー"と付くからには、「わしが東京のこと教えてやろう。チミたちは何も知らんだろう。」と言わんばかりに開放された広報室が都民を迎い入れてくれました。なのに隣にはトリックアートギャラリー。綺麗事ばかり並べた情報こそがトリックでありませんようにと、軽く観覧して階下へ階段で。(トリックアートは無視しました。)

 降りている途中、階段の踊り場含め全ての風景がなんだか昔のスーパーへでもタイムスリップしたのかと思わせてくれました。もしかして、この下は食品売り場?今晩の夕食考えなきゃ!?


 てなこともなく、3階の蝋人形館。

 かねがね噂や何かしらの見聞録で聞いていたのですが、これが蝋人形館。有名な人物を始め、レアなロックスターまでを展示している蝋人形館。
 既に館は館でも館長の個人趣味の館ではないかという蝋人形館。時間の都合で入らなかったけど、きっと時間まで蝋で固めてしまっているのだろうというのは入らずとも分った。ノスタルジックな空気がこの塔自体にもただよっているけどね。
 
そしてさらに階下へ。


 ここは最初入り口かと間違えて入った2階ですね。土産物や「お腹がすいて後一分以内に食料を胃に入れないと死ぬ」といった急ぎの用がなければ入る気が起きないようなレストランたちが閑散とあります。
 なんだか京都タワーの1階や地下と似たような空気がする。

 日曜日などはもうちょっと流行っているんだろうか?余りにも閑散としている。物の影からノラ狸などが飛び出して来ても、ありえるなと思えるほどだ。


 振り返ってみるとなんだか、本当に懐かしい雰囲気を21世紀まで持ち越したような感じの塔だ。昔、こんな匂いの遊園地やデパートの屋上なんかはたくさんあったはずだが、何処に行ってしまったのだろう。

 ただでさえ遊園地などが経営不振で次々と思い出と共に潰れて行ってしまっている昨今、ここには今だ尚 レロトスペクトルが残っている。

 無くしてしまったものと、もう戻ることの出来ない今を見つめると寂しくなり胸が締め付けられる。
 この塔もそれなりに時代に合わせて変化していったのだろうが、底にあるのは誰も揺るがすことの出来ない不変性。決してそれは人間自身には持つことが出来ない。


 2階から地上に出て見上げれば、赤々とした体で立っている塔が「いつでもここにいるから」と言っているかのようだ。まるでそれは奴の体の赤色が私を励ましているかのようだった。




***奴はいつでもいる***






         





じゃあ、また!




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