タイトル  last update
このこどこのこねこのこ 2003 4/8
   

  知識は荷物になりません、あなたを守る懐刀。毒蝮三太夫に咬まれても毒は回りません。会話に毒があるだけ。



 それはどうでもいいんです。
 出産。出して産む。読んで字の如く。
 前日の夜中から、ガサゴソとなにやら明け方うるさかったのですが、夜が明けて縁側に出てみると野良猫が子供を生んでおられた。


 産むなら産むと前々から一言欲しかった。

 この猫とは野良猫と云えど、いつも餌は与えていたので、お互いが知らない仲ではなかったわけだし。
 それは常に縁側のみでの出会いで、外で出くわした場合は「いつも餌をくれる人」と認識されずにダッシュで逃げられていた。
 しかし縁側で会うときは、全然平気で体を触らせてくれるし、なんなら腹まで上に向けて安心(降参)のポーズまでしてくれる。

 縁側に段ボールで一応屋根つき庭ありの家まで作ってあげていたんだが。その箱の中で・・・。


 ここ最近、そんなにお腹がボッコリとした妊婦状態ですと分かりやすい兆候も見せずに朝になると子猫が2003年の4月の日本に生まれてくれていた。

 しかも、まだ出しきっていない。  ようにお見受け致した。
 いや、確かに出し切っていなかった。現に子猫は二匹しか生まれていないようだ。

 生まれている子猫はまだ何か濡れているし、なんなら「ほかほか」と湯気出てるし、どうやら出産行為の途中にお邪魔しちゃたみたい。


 普通、猫でも犬でも五匹くらいが出産の相場数なもんだ、魚類の子は無数だが、これは生存確率の低さに一度に出産する子供の数が反比例しているのだろうか?
 人間はだいたい一回の出産で一人、これが三十人も四十人も出てきたら、日本全体難民キャンプ状態になってしまう。少子化なんか何処吹く風だろうに、年金の一人頭の負担率が下がるだろう。
 いや、手が掛かるもんが三十人も四十人も出てきたら、育児ノイローゼどころではないね、やっぱり出産率下がるかも、余計に。



***僕たちラッコなの***


 まぁ、それはともかく、急遽立会人になってしまった。

 見守る義理もないが、見捨てる義理もない。
 かといって、猫の出産に立ち会い「はっはっはっふー」なんて言わなくてもいいし、猫も言わない。
 じっとしてる。
 お互いだんまり、第三児の日本誕生のシーンをただひたすら待つだけだ・・・。



 待つこと少々、ゆで卵でも茹でれたであろう時間経過のち、昨日まではただの猫だったのに、今現在、親猫と呼ばれてもおかしくなくなった猫は、明らかに苦しみ出した。
 ああ、これが出産の苦しみなのね。
 便秘する猫は見たこと無いけど、いたら見分けられるかな。
 便秘で踏ん張る猫と、出産で踏ん張る猫。
 出てくる大きさが違うわな。


 ぬんるり。


 ああ、音で表現すると、こんな感じ。
 薄い膜に包まれた小動物が日本に誕生した、名前はまだ無い。

 いらっしゃい。

 とりあえず、生まれてすぐ襲われる心配はないよ、段ボール製の家付きだし。
 母猫が、その薄い膜を食いちぎり、生まれたてほかほかの子猫を舐めている。
 誰にも教えて貰わず、当然のこととDNAに刻まれているのかな、とりあえず「いらっしゃい」のセレモニーが密やかに行われる。
 先に生まれた子猫たちは弟か妹が生まれたのも知らずに、地球の重力に負けながら、ふがふが足を震わせている。おっぱい探しているらしいが、自分の頭の重さに負けているようだ。こちらを笑わすつもりか?


 と思ったら、母猫の様子がまた、ぴたっとおかしくなった。
 無くしてから三日経って、財布を落としたことに気付いたような顔だ。
 「私って・・・」
 そして
 第四児が


 ぬんるり。


 いらっしゃい、先客がいますよ。
 数分前に生まれた、あなたのお兄さんorお姉さんはまだへその緒が付いていますよ。
 どうよ、生まれた感想は。
 朝の空気おいしいでしょ。あんたが生まれた、この国は今は春だよ。まるで、本当の新芽のようだね、春に生まれるだなんて。
 四匹目も膜を舐め取られながら、母親のベロの力で、あっちにコロン、こっちにコロン、その足はまだチーターと親戚ですとは言えないくらいふらふらだね。


 チーターで思い出したんだけど、猫科の動物たくさんいますね、この世の中。
 虎もそうだし、ライオンもそう、みんな強そう、咬まれたら痛いだろうに、痛いですむかなぁ、咬まれた時点でいろいろ諦めそうだね。
 「今まで、おいしいご飯ありがとう。今からご飯になります。」って。
 凶暴性、敏捷性もあるし、なんなら柔軟性もありそうだ。毛糸洗いに自信が持てる。
 もちろん、そんな動物が吠えたら、鳴き声は「ガオー」系。しかし、体大きいのに、猫と同じように高い声で「ニャア」と鳴く動物がいます。
 チーターがそうです。
 チーターの鳴き声は「ニャア」です。子チーターの声は下手すれば小鳥みたいに甲高いです。
 他の猫科の動物との違いは、爪が引っ込まないこと。みんな、爪引っ込めて、ぽにぽに肉球で音立てずに歩いたりできますが、水前寺は引っ込みません。
 その代わり、なまら速い。爪でも地面蹴るから。なんか筋肉の付き方も虎やライオンたちと違いますよね。
 ああ、陸上部ね。間違っても柔道部じゃないよね、ってくらいに。
 閑話休題。




***母猫の表情がとてもいい***



 それから、なかなか第五児がお生まれになられなかった。
 出産ショーのトリとして、ただ一人の観客の当方を待たせてくれた、なかなか生まれる前からイナセなことしてくれる。
 観客をやきもきさせて、憎い演出だ。大物になる可能性大ですな。
 そーれから、何個ゆで卵が茹でれたであろうと考えてしまうくらいの時間が経ってから、五児誕生、スター誕生。

 他のみんなの体毛はもう乾いているよ。



***母猫、胎盤食べてます。自主規制でそこはカット***


そして、太陽が真上に昇る頃・・・。



***おつかれさん***


***おつかれさん***


***あんたもおつかれさん***



 で、ですね。
 五匹無事出産、これにて終了と思うじゃないですか・・・。

 そ・れ・が・ね。

 もう一匹、大人の知り合い野良猫がいるんですよ、うちには。
 今回母猫になった猫の祖母にあたるんですよ、そいつ。つまり、今回その猫のお孫さんの初出産、つまりひ孫誕生に立ち会ったわけ。


 うちとの関係はその猫に始まり、代々の付き合いが続いて今回で四代目になるんだな、これが。
 老舗じゃあるまいし。
 ところで、その大お婆ちゃん、まだ現役だったみたいで、それがねぇ・・・。
 孫が初めて母親になった今日とあまり日にち違わずにねぇ・・・。
 うちの二階のベランダに雨晒しに捨ててある机があるんですが、その机の大きめの引き出しの中でご出産、四匹。

 おばあちゃんと孫が、ご出産。

 当方が立ち会った母猫にすれば、自分より年下の叔母さんたちが出来たことになりますな。
 そりゃあ、人間と違って発情する時期は同じぐらいだから、その時期に種植えが行われれば出産もあまり日にち変わらないはずですよね。
 そりゃそうだ。
 しかし、現役を退いたと思っていたのに・・・。
 はい、これで合計子猫九匹になりました。

 子猫王国です。

北海道まで行かなくても、ここに王国が誕生しました。


 後日、当方の目の届く範囲の方が安心して遊びに行けると知ったのか、大お婆ちゃんは二階の机の引き出しの中にいた子猫たちを、全部次々口にくわえて一階の段ボールハウスの中に引っ越して来ました。
 これで、どれが誰の生んだ子かもう分からない。
 誰が誰のひ孫で息子で叔母さんか。


 さらに後日、段ボールもう一個増やしました。二世帯住宅です。四世代のための。



***大お婆さん、現役***



 ヘタすると、父親みんな同じ可能性も。
 血濃いいなぁ。










 
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