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 さて、我らがコックさんを見つめるもう一体のコックさんとは?

 はい、類は友を呼ぶと言うか、同じ者を呼んだようです。

 はい。






 出逢うべくして出逢って、









二体になりました。






 とある場所で開かれていた古本市で、おもちゃの山に眠っていた双子の彼を見付けてしまった。
 相変わらず叩き売りで100円。
 でも今回のは新古品だったようで封も開いておらず、もちろん中は綺麗だわ付属品も全部揃ってるわで現役のコックさんより保存状態がいとよろし。

 Photshopで加工して二体作っているんだろと、疑惑の念を持って心が捻じ曲がった人もいるかもしれないが、





「死体があるでよ!生き返る前に燃やしたる。」




 残念ながらちゃんと二体います。




「生き血よこせや!」




 と、




「余った血でもよいぞ!」




 二体いたところで事が早く進むかと言えばそうではなく、写真を撮る際に手間が二度かかるわな。でも一体では出来なかった展開が出来ていい感じ。
 よく出会えたと自分でも思う。これもまた運命だね、惹かれるべくして惹かれたんだよ。誰かはお前たちを見捨てたかもしれないが私が拾おう、有効に使ったる。

 このお二人方の見極め方は帽子とお腹の電子レンジに貼られた星型のシールの場所ぐらいしかない。
 あとはお尻。









「辱めを受けたで兄貴!」「堪忍や兄弟!」




 新品の方はお尻にフライパンが付いている。まあ使えない飾りだけどね。グリンピースぐらいなら乗るかもしれないけど、火にかけたらもちろん毒の煙を吐いてフライパンごと溶けることだろう。




 さて二体の紹介は済んだ、もっと知りたい方はモアフトッチョバーガーの話まで戻って下さい。

 ではカレーパンを作ろう。
 油尽くしで過ごしたからには揚げないタイプのカレーパンを作りたいところ。すごくシンプルに作ってみるか?
 とてもじゃないけどパン生地からこねるといった本格的なことはしたくない、はっきり言ってもうくたくただ。既製品のパンでなんとか出来ないものかな。

 え〜っと、パン、パン・・・。


 おや?









「手が届かねぇぞ、このやろ!」「わしもじゃ、このやろう!」




 そうだね、今のところ我が家には「ダ●ルソフト」しかないな。
 そのソフトさと厚さを誇った例のパンだね。日本の食卓に並んでもう長いもので食パンとしては周知の品、とてもじゃないけどカレーパンとは結びつきそうにない。



 でもまあ試しに寝かしてみた。






「布団や!ベッドや!ほんまのダブルベッドや!」





 人間の原始的本能に任せてみると・・・、掘るわな。







「墓場か!?お前入れ!!」「お前こそ入れ!!」






 穴があるとね、人間としては埋めたくなるもので。
 ・・・ねえ。







「ぎゃふん!」「ズコー!」←古さも愛嬌





 これまた自然の成り行きでカレーを注いでしまった。
 そりゃ注ぐよね。
 注がないわけないじゃない!

 とりあえず・・・・。






「吸え!」「お前こそ吸え!」





 チーズかけたりなんかしちゃったりなんかして。

 う〜ん、このままではあまりにもあまり・・・。
 だな、恥ずかしいな。






「蓋かよ!」





 とりあえず封してみた。これで何も無い。

 一見するとダブルソフトが三枚ざぶとん状態で重なっているだけだ。中にカレーが波々と眠っているなんて誰も分からないだろう。
 皿がカレーで汚れているがな。知るかバカ!



 う〜ん、
焼くか?(笑

 さっきから頭を全然使ってない。
 まあいいか。カレーパン食べすぎて舌も頭も少しおかしくなってる。


 このまま皿ごとオーブントースターに入れるわけにも行かない。唯でさえ厚みが売りのこのパンは三枚重なれば恐ろしく厚くなっている。
 喫茶店のモーニングで出てきたのなら「朝から勘弁して下さい」状態だ。
 分かる人に分かればいい話だが、例えるならコロコロコミックとコミックボンボン足したような厚さだ。大辞林よりは厚いぞ。

 「厚い、厚い」言ってても事は一向に進まない。このままでは唯の茶番で終わってしまう。

 ではな、この三段重ねのパンのみをトースターに入れなければならない。

 ここで説明しておくが、我が家のトースターの置かれている位置はわりかし標高が高い。
 冷蔵庫とレンジのさらに上にトースターが君臨してらっしゃる。トーテムポールを浮かべてもらいたい。
 身長約177cmの私の目線と同じ位置でトースターがガンを飛ばしてくる。
 日本の土地事情のせいだ、上に、上にへと行くしかないのは有効な土地活用がマンションだらけなのと同じことだ。

 目線と同じ位置までカレー入りの三枚重ねのパンを持って来てトースターに入れねばならぬのか?事は慎重を要するな。
 忘れてはならぬ、中にはカレーが入っておられるぞ!(何か口調がおかしくなってるね。)


 トースター内にアルミホイルを敷いて余熱を兼ねてスイッチのヒネリを回しておく。
 ジッジッジッジッジッジッジッジッジッと音を立てヒネリが動き出すと共にトースターの中は赤くなる。

 では、三段ごとパンを横から両手で挟み上げる。

 ジッジッジッジッジッジッジッジッジッ。

 ああ、柔い。

 ジッジッジッジッジッジッジッジッジッ。

 テーブルからトースター(冷蔵庫の上)まで一メートルも無いが、言い表せぬ緊張と共に、まずは宙を平行移動させて冷蔵庫の前まで三段重ねのパンを持って来る。今のところ無事。
 これを目線の位置まで持ち上げなければならない。まるで卒業証書をもらう卒業生のように手を伸ばして恭しくダ●ルソフトを扱わなければならない。卒業生と違うのはあれは卒業証書を掲げて受け取っている手の高さまで頭を下げるのであって、頭の高さまで腕を掲げる必要は無い。どれだけ高いところに教壇があるんだという話になってしまう。

 そしてもう一つ違う点は私は卒業しない。何かを卒業するならleolio.comだ。マジ潰そうかな。

 ジッジッジッジッジッジッジッジッジッ。

 ああ、手がぷるぷるする。

 ジッジッジッジッジッジッジッジッジッ。

 手がぷるぷるするとパンも柔らかいものだから、パンもぷるぷる。

 ジッジッジッジッジッジッジッジッジッ。

 このトースターのヒネリの音が余計に緊張感を誘う。なんだか時限爆弾の解体でもしている警視庁特殊処理班のようだ。


 ぷるぷるぷるぷるぷるぷるぷるぷる。

 ジッジッジッジッジッジッジッジッジッ。

 ぷるぷるぷるぷるぷるぷるぷるぷる。

 ジッジッジッジッジッジッジッジッジッ。

 ぷるぷるぷるぷるぷるぷるぷるぷる。

 ジッジッジッジッジッジッジッジッジッ。


 ぷるぷるパブ(意味不明)。


 持ち上げた!



「どわ!もろに悲劇!」





 どの角度から、どなたさんが見ても悲劇なのは明らか!

 流れた!カレーが流れた!二段目と三段目の間からカレーが華厳の滝の如く流れた!

 うおお!急いで本体は皿の上に全身全速力で退却!

 うお!うお!うお!
ウパ!一瞬あまりの出来事に原始人になってしまったほどだ。


 部屋の中のカレー臭さに感極まる。臭い、カレー臭い!泣く!

 テーブルの上だけで済むはずだった物語が部屋中を包むよ!




 はあ〜。あれだね。パンに「ダ●ルソフト」を選んでしまったのが大失敗だったね。
 ソフトがダブルだもんね。ふかふかの羽毛布団みたいだもんね。テレビショッピングで言えばふかふかさがダブルこと二倍になりました(当社比)!って話だもんね。



***お値段据え置き!***





 そりゃあ中に液体入れて掴むというのが最初から無茶な話というもの。

 しかも今更気付いたんだけど、普通のカレーを作ってしまったのも問題なんだよね。
 入れるなりなんなりするなら、さらさらのカレーでは無くて少し粘り気を持ったソバ屋のカレー丼にかかっている種のカレーを作るべきだったんだ。
 ついつい後の食生活を考えて普通のカレーを作ってしまった。
 実家暮らしなんかしている奴らには分からぬ話だろうがな、バカ。
 う〜ん、小鍋に分けて小麦粉を足して粘り気を出すか?

 ホットケーキミックスでもいいな(笑。

 今回はもういいや。

 ふわふわのさらさらを侮っていた私が悪い。違う未来予想図を描いていた私が悪い。
 アナザーフューチャーでは既に熱々のマイカレーパンを食べているはずだが、この惨劇。

 とりあえず冷蔵庫の前を拭こう・・・・・。













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カレーパン その9:自家製 「ドカベンカレーパン」
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「済んだんか?」「済んだんちゃうか?」





 茶色の雑巾はバケツにつけたままで、とりあえず一番上のパンだけ焼いてみた。
 一切隠さずごまかしも無く我クッキングを皆様に伝えているよ。
 「はい、こちらに焼き上げたものが・・・」とか言って出てきたりしないからね、もう一回言います、一番上のダ●ルソフトしか焼いてません。
 もう三段ごと持ち上げる勇気が無いです。♪そうさ0パーセント勇気〜♪。
 あれだね、やはり焼くと縮むものだね。ほんのちょっとだけパンが小さくなってる。

 そして隠さないよ、カレーはおもらし状態。
 Photshopか撮影前に皿を拭いて真っ白の状態を見せれば良かったのだろうが、そうは行くか。真実を伝えます。カレー漏れてます。脇から、そして多分底も穴開いてる。

 ソフトですから!それがダブルですから!

 なんだか映画の殺人現場シーンで血が広がっていたりするけど、その上に厚めの食パンをドドーンと乗せてみたといった感じだろうか?





 もうこれはこれで良しとしよう。次回に賭けよう!この屍(?)を超えてこそ創意と工夫のマイオリジナルカレーパンが出来るに違いない。





「なんかえらい新入りが来たで。」





 あっ、上の写真は中のカレー継ぎ足してるんで悪しからずご了承下さい、だってほとんど滝になっっちゃたもんで。

 お腹いっぱいだよ。ちくしょう。
 なんか今回の文は口悪いな。悲惨レポートだもんね。

 ささくれるよ。











 こんなの・・・、









「喰エニャーニャ!」





 二体いるといろいろ出来るね。


 結局出来上がったものはカレーパンでは無くて
カレーとパンだ。別々の品を無理やり同じ枠に入れただけのもの。
 やはり締めは揚げパンタイプしかないかな。
         










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