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***「お万、お万」歌っているころ。「お万」の後に続くタイミングを計る。***



 
 残り一時間ってところでテンションが上がって来てしまった。
 今のテンションなら下手したらもう六時間やれるかも!明らかに喉が痛んでいるから加湿器が要るだろうけどね。
 眠気の境界線も超えナチュラルにドーパミンが放出されているんだろう。「あの坂を越えれば、あの坂を越えれば」の精神から「まだ超えたくない」精神になっている。あと一時間ってところで歌うことが楽しくなってきたのかな、遅いっていうの。

 歌っているところも必要だろうと写真を撮っておいたんだが、後になって気付いたけどマイクの持ち方が中居持ち(bySMAP)してた。にしても疲労の色が隠せない、髭も伸びるわな。
 そういえば私は茶碗の持ち方もちょっとおかしい。
 箸や鉛筆の持ち方を教わった記憶が無いのはなぜだろう。

 ラストスパート畳み掛けます。

 というわけで、Let's Ondo Again!





 と思ったら部屋にノッキングドアの音。
 先程、電話で注文した飲み物を一番最初に私をこの部屋に誘ったホストもどきの店員がもう持って来た。これが最後の飲み物になるだろう。にしても注文してから持ってくるの早いな、暇なのか?もっと居てやろうか?なんなら部屋の外に「勉強部屋」って札をぶら下げて私の部屋にしてやろうか?もっと言えば「ただいま受験勉強中」って札ぶら下げて有無を言わせぬ威圧感を外に向けて放ってやろうか?
 おまわりさん呼ばれるわな。「コラ!バカ!」ってコツンってされかねない。一人でカラオケに来ているだけでもおバカなのに、バカさがさらに公の光の下にさらされることになってしまうことになる、さらには調書という形で国の記録に残ることになる。
 「カラオケ店で立て篭もり」という前代未聞の事件を起こすのもネタ的には面白いが、残りの人生が狂ってしまうのでそこはパス!
 テレビはあるけど無意味な画像しか流れないこんな部屋嫌だけどね。

 またも「ごっゆくりどうぞー!」と告げて部屋にまたぽつねんと残される。
 あと一時間でも言うかね、それがマニュアルかね。君もシフト的にラストなら、私もラストだ。




 さて最後に何を頼んだかと言うと・・・・・、











***コーラじゃないよ***






 ジョッキでアイスコーヒー頼みました。





 ジョッキでアイスコーヒー出す喫茶店って入ったことないなあ。そんなカフェあったらサイトで宣伝してあげてもいい。アイスコーヒー注文したら、「サイズは?」と訊き返されたり、テーブルに置かれたときに高らかと、「♪お客さんのいいとこ見てみたい ハイ!イッキ!イッキ!イッキ!イッキ!イッキ!♪」とか嗾けられたらどうしよう。コーヒーのイッキ飲みなんてしたこと無いけど、そんなカフェがあるなら見てみたい。遠くからな。
 当然ながら夏場のビアホールで、「やっぱり夏はこれだねぇ!クーっ沁みる!」とか言ってアイスコーヒーをジョッキで飲んでるサラリーマンも見たことが無い。遠くからも無い。

 まあメニューにあるんだから、しょうがないじゃない、メニューにあったんだから。
 暑い夏場にグイっと行くならまだ行けるかもしれないけど、今は冬場。注文してみたものの飲みきれるかな?
 ガムシロとフレッシュが二個づつ付いてる。混ぜてみるも大して変わらない気がする。そしてそのジョッキのアイスコーヒーをストローで吸う。・・・うーん、カラオケの時間は残り少ないが、こいつを飲む道のりは長いな。

 にしても「フレッシュ!」って響きいいな。元気の無いときに叫んでみるか?
 YOU THE ROCK★が使っていた気もするが忘れておく。




 --114曲目--「冬のリヴィエラ」------------------------------森進一--
 ジョッキのアイスコーヒーの対応をしていたら、とっくにイントロも一番も始まって、もう二番。松本隆氏&大瀧詠一氏のゴールデンコンビによる珠玉の名曲、歌うのは森進一氏でもバックサウンドはもちろん大瀧節。
 ところで「リヴィエラって何?」と調べてみたら、ネットって楽ね、イタリア北西部の地中海沿岸地帯のことを言うらしい。そうかビーチか!あと、調べてたらその近辺にコート・ダジュールという名を見付けた。コート・ダジュールと言えば、今やアイドル歌手をしていた面影も無いけど高橋由美子嬢の名曲「コートダジュールで逢いましょう」と我シナプスは直結する。知らない人は知らなくていいからね。秋元康氏が作詞というのが気に入らないけど名曲なんだよ。当時、中学生の頃この曲聴きながら、「うん、逢いましょう。是非お逢いましょう。」と相槌打ったものだ(アホな中学生だね。)。

 そうだったのか歌っていたときは気付かなかったけど地中海だったのか。私がイメージしていた映像とはかけ離れてしまったな。というのも何処か極限の地の冬のシベリア海を行く船乗りの歌を想像していた。恋人を置いて孤独を友に、背中に死を抱え、海に向かうマドロスみたいなものを歌いながら想像していた。地中海と分かって、急に温かい歌になってしまった。私のイメージを返して欲しい。イタリアかよ、ましてやピザとか浮かんでなかった。

 私の想像していたものは次のようなものだ。





***極限での人食いアザラシとの戦い***




***どう頑張っても見えない遥か遠い日本***




***マジ帰りてえ・・・***







 --115曲目--「恋するマリールー」--------------------------すかんち--
 槇原敬之氏の従兄弟で、寺西一雄ことローリー寺西(現ROLLY)率いる他に例を見ないバンド「すかんち」。例えクイーンやマークボランなどロックへのリスペクトの枠を超えて、パクリそのまんまの曲も数あれど、彼はそれを自分のものに出来た。自
分の歌と化することと共に、脂っこい西洋料理を日本オリジナル料理のようにすることに成功し、私たちにも抵抗無く食べやすいようにしてくれた。音楽面からもビジュアル的にも、その世界観でも他に類を見ない「ちんかす」バンド「すかんち」。
 これはシングル曲の名曲「恋するマリールー」です。もうずっと言ってるけど物語性のある類の歌詞が大好きなんだけど、これはバーガーショップで働いていた彼女”マリールー”は憧れの都会に行ってスターになってしまったが、取り残された男の子がまた昔のように戻りたいよ、でも応援しているよと、昔を懐かしみつつ未練を隠せない切ないラブソングとなっている。設定的にも出てくる小道具も昔のアメリカ映画のような匂いをさせていて本当に一つの物語のよう。




 --116曲目--「恋の1,000,000$マン」------------------------すかんち--
 パクリもたくさんあるけども、ローリー氏は本当にいいメロディメーカーだと思う。顔が映るくらい擦られたステンレスの如く、その才能に磨きがかかって来たなと思ったころ、初めての二枚組みアルバムを出して、すかんちは解散してしまった。非常に残
念だ。その後のソロ一発目のアルバムでは、すかんちで魅せた才能開花振りを余すことなくぶつけていたんだが、それからはあんまり音楽面よりタレント面の方が大きくなってしまった、こりゃまた残念だ。唸るようになるギターに乗る独特な声、グラムロックを継承したような奇抜な見た目、ロックンローラーのサンプルの如く日本のロックンローラーだと思う。なんやかんや言っても、すかんち好きですわ。
 彼の自伝のようなアーティストブックも読んだことあるんだけど、太っていた体を憧れのロッカーのようにギリギリまでダイエットしたり、バカにされて「ちんかす」とバンド名を付けられても、それに負けないように這い上がって来た話など、正に成り上がり話。
 仲がいいとかとはまた違う話だけど愛を感じるバンドは好きだ。

 この歌は単純に歌うと楽しいので選曲、今のテンションにピッタリだ。




--117曲目--「恋のマジックポーション」----------------------すかんち--
 この曲は一時期「ダウンタウンのごっつええ感じ」のOPで使われていたので知っている方もいると思う。あの番組伝説的に面白かったな、毎週日曜の夜の楽しみだった。今じゃ楽しみにしているテレビなんか無いけどね。
 魔法の薬でどんな女の子も自分のものにしていた主人公、しかし惚れたある女の子だけには全然全く効かない、どうしたらいいんだっぺよって感じの物語の唄。
 女の子を虜にする薬か・・・「薬で人の心を操ったって駄目だよぅ!」と正当論は一応おざなり程度に言っておこう。もう何も言わん。




--118曲目--「ロマンチックゴーゴー」---------------------------紫苑--
 この五時間ちょいでどれだけ「ロマンティック」「ロマンス」と付いたタイトルの曲を歌って来ただろう。歌の世界は非現実と来れば、求めるものも非現実世界。実世界で晩御飯のおかず選んでいる場面には「ロマンス」なんか無いもんね。「ああ、今この
一匹98円(税込)のサンマと目が合った!」とか自己製法でロマンスが作れる人は置いといて・・・。
 それがゴーゴーと来たもんだ、しかもロマン
ックね。
 この人たちを知ったきっかけは当に忘れたんだけど、この曲のPVを観て「久しぶりに真面目にアホしてる人たちがいる!(褒め言葉)」とか思っちゃって、しかも曲もまたどこか昔懐かしい感じのする分かりやすくてはっちゃけて曲だったんで私のiPodに入って頂きました。バックコーラスの「Hey!Hey!Hey!」というのも昔のアイドルソングっぽくて
 歌い方はもちろんビジュアル系独特のろれつ回しで。

 この人らビンボーアピールに銭金に出たという話は本当か?





--119曲目--「JAPANESE GIRL」-------------BEAT CRUSADERS--
 いやね、音楽関連の雑誌だけは山ほど目を通しているんで「いつもお面かぶってるなあ」と存在だけは知っていたんだけど実際聴いたことなかったのね。で、この曲が収録されているミニアルバム聴いてみたら「スコーン」と抜けた感じが気持ち良か
ったんで覚えていたんだけど、歌本に入っていたので叫び飛ばすように熱唱。 まあ、はっちゃけたかったんでこの選曲。
 英語歌詞歌っていて、どうしてこうゆうロックは英語歌詞の方がメロディに自然と馴染むのかねとふと思う。やはり日本語がロックに乗るのはどこか不自然さが出ちゃうのかな。「♪日本の娘と船出しよう♪」じゃなんだかね。



 調子に乗って大声出しすぎた、喉さらに痛む。




--120曲目--「Cosmic Night Run」-m-flo feat.野宮真貴&Crazy Ken Band--
 上の文字、アーティスト名が長すぎて曲名とごっちゃになっちゃってるね。分かりやすく言うと、m-floと野宮真貴とクレイジーケンバンドです。m-flo大好きなんだよ、常に新しいことしようとしている姿勢が大買い。LISAが抜けたときはどうなることかと思
ったけど、それも逆に売りにしてfeat.という形で常に新鮮なVo入れているのもm-floらしいと言えばらしい。「次は誰がVoに来るんだろ?」っていうのも気になるし、ユニット自体が色褪せないよね。
 この曲は今のところ一番新しいアルバムに収録されている元ピチカートファイブの野宮真貴嬢とクレイジーケンバンドがご参加の曲で二人の掛け合いがとてもナイスです。
 横山剣氏の例の「イイネ!」もそこまでやるかというくらい多様されている。
 歌ってみるとVERBAL氏のパートのラップのところが全然無理、絶対無理、わてには無理ということが判明。とりあえず「イイネ」の掛け合いに力を入れる。





--121曲目--「Now or Never」-----------------CHEMISTRY meets m-flo--
 基本的にも同じ曲でもどちらがメインかで曲名が違う曲。これはCHEMISTRYが前に出ている方で、これがfeat. CHEMISTRYという形でm-floが前に出ると「Astrosexy」という曲になる。mixもちょっと違うけど同じ曲。こういった嗜好も遊び心
があって楽しいな。
 まあなんというか、一人で唄っても楽しくなかった。
 m-flo側がメインの方だとラップがそりゃー多いのでとてもじゃないけど歌えないため、ケミストリーの方を入れてみた。途中VERBAL氏のラップのところにチャレンジしてみるもやはり玉砕。
 そうで無くても元々掛け合い色の強いこの曲、ケミストリー側とVERBAL氏の合計三人のパートなんて一人でこなせない。息つく暇も無い。
 無理っす。痛いお経になります。もしくはたどたどしくも抑揚の付いた早口の独り言。

 自分の中で一番でカットがかかる。「止めときなよ、分かったから、止めときなって!」、そうか私もよく分かっているよ。
 反抗することなく素直に従う。



--122曲目--「沢田研二メドレー 〜危ない時間〜」------------沢田研二--
 そりゃカラオケならばメドレーもあるわなと「沢田研二メドレー 〜危ない時間〜」を入力、勝手に付けらた副題の「危ない時間」とは今のことかしら。流れた曲は、「勝手にしやがれ」「危険なふたり」「時の過ぎゆくままに」「ス・ト・リ・ッ・パー」「カサブラ
ンカ・ダンディ」「TOKIO」となっていた。「時の過ぎゆくままに」がダブる。
 メドレーって大概、サビ前からサビあたりを繋げるけど、時々「なんでこんなAメロのところ入れてるの?」っていうのも突然出てきてビックリする。メドレーって「次どこが出てくるか」っていう博打みたいなところもあるし、入っている曲が分からないと「これで終わりか?これで終わりか?」っていうオドオド感もたまにある。
 締めはやはり「TOKIO」が持って来られたけど、もう喉が擦れて「♪トーキーオ♪」が出ない(笑。



--123曲目--「思いきり気障な人生」------------------------沢田研二--
 この唄の出だし「♪あなたは 僕を 愛する資格がない♪」阿久悠氏によるここの詞のところ好きです。近年自分らしく自然体で行こうみたいな他人に言われることではないような本がバカみたいに売れているけど、そんなのは自分で決めることで誰
かに諭されることじゃない。自然体もいいけど、やはりどこか面白みと洒落っ気を持って気障でありたいものだ。
 そうゆうの無くすと急激に歳をとってしまいそうだ。「いつまでもレオさんったら」と言われてみたいものだ。これが「やれやれ」の意では困るがな。
 ジュリーも50歳を当に過ぎちゃったけど、いつまでも彼って歳を取ることもなく孤高の存在だ。近年出しているCDがインディーズっていうのも凄いでよ。

 気持ちよく歌い切らせてもらいました、ごちそうさま。



--124曲目--「めくれたオレンジ」--------東京スカパラダイスオーケストラ-
 カラオケ行くと大概歌う18番です。一時期スカパラがゲストボーカルを入れてまた歌物をするということしていたけど、そのときの第一弾としてオリジナルラブの田島貴男氏が呼ばれたこの曲。その次には奥田民生氏、チバユウスケ氏が呼ばれて三枚
続いた。その後、こちらも正規メンバーが抜けていたドラムのパートを、よく手伝ってもらっていたexブランキージェットシティの中村達也氏から、exフィッシュマンズの茂木欣一氏を正規メンバーに迎え入れて彼がボーカルをとることになった。
 ドラムを叩きながら歌う人って、どうしてもセッティング的にマイクが体を向けている方向と反対に位置づけられるため、体は叩いているオカズ側を向いていながらも首だけ反対側のマイクに向ける形になるよね。あの姿がなんというか、あの伸ばした首模様が惹かれる。




--125曲目--「WAになっておどろう」-------------------------------V6-
 長万部太郎こと、角松敏生氏率いるAGHARTAの大ヒット曲「WAになっておどろう」。これはV6がカバーした方を入力。本当はTOKIOがカバーしたやつの方が角松敏生氏自身の編曲で好きなんだけど歌本に載っていなかったのでこちらで。
 長野冬季オリンピックの公式テーマソングにも、NHKの「みんなのうた」でも使われた孫の孫の代まで残してもいいくらいの名曲。「公式テーマソング」って書いてて思ったんだけど、「非公式テーマソング」で応援している団体があってもいいよね。「織田祐二や、B'zばかりにテーマソング歌わすな!うちらは冠二郎さんの曲をテーマソングに応援するぞ!」って団体があってもいいなと思った、ふとね。にしても名曲だと思う。
 これって音楽の教科書とかにも載ってるのかな?この曲だとPTAも教育委員会も何の文句も言わないよね。

 喉への疲労が隠せずにサビの「♪WOW♪」のところの声が出ない。こんな痛々しい唄では全然無いんだか一人だからいっか。人が居たら聴かせられないような「WAになっておどろう」になった。完全に「WA」が崩れてる。
 昔から「WA」というか「輪」というか集団が得意じゃないし仲間意識も嫌いなんでまいっか・・・、まいっか・・・?MAICCA・・・?「♪MAICCA行っとけ行っとこー♪」って唄があったぞ、確かEAST END×YURIのシングルで。あの人らが残した記憶も大きいな。「DA.YO.NE」だよね。




--126曲目--「うしろゆびさされ組」-----------------うしろゆびさされ組-
 少年の日に観たものは色褪せても忘れてしまうことなく、大人になってもどこかに深く刻み込まれている。脅威の600万部を誇っていた頃の80年代末から90年代初頭のジャンプ連載マンガが残した影響はとても大きい。一つの文化として少年の頃
の自分の50%を占めていたそれは、今の自分の一部を構成しているといっても過言ではない。
 まあ今は週刊マンガ雑誌なんて一冊も読まなくなってしまったんだけどね。

 これはその80年代のジャンプで人気を得ていた「ハイスクール奇面組」がアニメ化されたときのOP曲。ちょうど「夕やけニャンニャン」が始まり、おニャン子クラブが流行っていた頃、そこからの初の分離ユニットのうしろゆびさされ組の曲。学園物のアニメ内容と相まって後々のこのアニメの曲は、この二人組の曲ばかりが飾ることになる、確かあのゆうゆがいた。あとで工藤静香がいたうしろ髪ひかれ隊の曲も使われ出す。しかし特殊なユニット名ばかりだな。あの頃の秋元康のプロデュースマジックは、一時期のつんくのプロデュースマジックと似ている。つんくも訳分からない枝分かれグループを作っては消してを繰り返していた気がする。何事も旬があるとね。魔法にかかっているときは周りが見えなくなるが、魔法が解けると人生の恥辞典のページの厚みが増すだけ。
 奇面組を頂点にそのアシスタントたちも、「ハイスクール奇面組」→「ついでにとんちんかん」→「燃えるお兄さん」と、同じような学園もののマンガを描いてはアニメ化という流れを汲むが、私は奇面組が一番好きだ。

 もっと変なことを言えば作者の新沢基栄氏が劇中に描くおにぎりの絵が好きだ。氏の描くおにぎりは、全体を海苔で隙間無く包まれており、その形は見事な球体で丸く、今で言うバクダンおにぎり、一見すると小さめのボーリングの玉。小さいときからそんなおにぎりを身辺で観たことが無かったため、憧れと共に脳裏に焼きついている。私の中では「新沢基栄氏」=「おにぎり」という方程式が出来上がっているのだ。これもトラウマと言うのか。




***おにぎり、オニギリ、お握り、鬼切り、外人には分かるめい***


 そういえば我サイト内には「デジタルおにぎり屋 デジヤマ」って架空のおにぎり屋のページがあったな、忘れてた。テコを入れ必須だな。




--127曲目--「だれかが風の中で」--------------------------上條恒彦-
 ドラマ自体は観ていないが使われた曲は分かるということが皆さんにもあると思う。これも私にとってはそんな曲。「木枯らし紋次郎」のテーマ曲だ。確かどこかの車のCMにも使われた記憶がある。「♪ど〜こかで〜 だ〜れかが〜♪」のアレだ
よ。
 人間自分のためより誰かのためという目的の方がやる気が継続されるということがある。誰かがいればの話だがな。
 盛り上げに使われているストリングスたちなど徐々に増えていく音のオカズと、馬にでも乗っているかのようなリズムが気持ちいい。



--128曲目--「熱き心に」------------------------------------小林旭-
  阿久悠氏と大瀧詠一氏コンビいよる大ヒット曲、小林旭氏の「熱き心に」を締めに持って来た。ヒット曲というのは凄いもので、この唄一曲で当時経済的に追い込まれていた小林旭氏が抱えていた莫大な借金を全額返上させたという逸話まで残って
いる。ほんまに売れはったんやね。

 最後のカマシ一発として雄大な世界観とメロディを持つこの曲を持ってきた。これで隠し切れない疲労の色と眠たさを拭おうというものだ!
 だがしかし、だがしかしだよ、いかんせんキーが高い。歌本によるとキーは既に半音二回分ほど下がっているようだけど、それでも充分高い。「旭高いよ、旭のキーより低目のはずなのにまだ高いよ、旭ってば声が高い!」。
 私の喉仏から出ている声といえば、財津一郎氏の往年の一言「キビシー!」のように金切り声に近い、締まる喉!体力的にも精神的にも「キビシー!」のは大正解ではあるけども、ここまで来て「♪ピアノ売ってちょうだ〜い♪」では浮かばれない。そりゃないぜセニョ〜ルセニョリ〜タbyケーシー高峰。
 意固地となってキーは出来るだけ下げたく無いんだけど、最後の打ち上げ花火だ、歌い切りたいのでここは妥協して仕方がないがもう半音二個つまり一音下げる。
 リモコンによりキーが下がると共に、なんだか「熱き心」の温度も少し下がった気がする。これではまるで、あれじゃないか、そうだ「ぬるき心に」だ。
 唄の歌詞は無くした熱き心を取り戻す主人公みたいなのが描かれているが、当方には無くしてしまった情熱など無いので、ほどほどの温度の「ぬるき心に」ぐらいの方がちょうどいいかもしれない・・・。

 

 多少ぬるくてもいいからエンジンフルスロットルだ、出せ!出せるだけの声出せ!不死鳥になれ!ゴールデンイーグル(s)だ!手術した歯茎から血が出たら困るけどもだ!

 と当方が夜の魔法とともに最後の灯火を燃やそうと意気込んでいるところで、お電話が鳴ったの。



 「はい。」と受話器を取った私の声が明らかにかすれている。老人のそれとも執れるほどに。

 それは退出時間十分前の連絡だった。さすがにもう店も閉店なので延長の有無は問われなかった。いい子にしてマイクとリモコンを持って来てとのこと。

 性も根尽きた老人のような声で電話対応を終えると、曲も終わっていた。おいおい、最後のいいとこ歌ってないよ。
 「熱き心改めぬるき心」は途中で折られた形となったわけだ。
 この曲を最後にしようと入力していたので部屋の中は久しぶりの静寂が訪れている。


 長かったこの六時間。


 誰に望まれることも強要されることもなく、大声を久しぶりに出したいと始めた真夜中の一人カラオケマラソンもこれでおしまいか・・・。


 あと、十分・・・。








 ・・・
まだ二曲行けるな!




 そう思い立つと私は歌本を捲り次の曲を見つけ出し入力した。








--129曲目--「Bug(バグ)ってハニー」-------------高橋利幸(高橋名人)-
 どうやら私の時間は80年代で凝り固まっているところがあるようだ。私が小学生の頃、ファミコン全盛期には、あらゆるゲームメーカーから送り込まれた名人と呼ばれる、子供の羨望の眼差しの対象が次々と生まれた。別に何かの資格があるでない
し、ただ名人として世に出された男たちは企業の無理やりPUSHと自己申告で名人だった。その中でも他と一線引いた人気を博し、雑誌連載、CM出演、映画主演、果ては自分のキャラクターがマンガ化、ゲーム化と今で言うメディアミックスの波に乗ることが許された男がいた。
 その男は札幌を本社に持つゲームメーカーに属している一概の社員ながらも、子供たちにとっては神に近い存在であったことだろう。そう、それは子供たちが始めて接したカリスマ!神は他の名人たちとも、子供たちとも、誰にも到底真似出来ない名人技を持っておられた。今考えると何が偉いのか分からぬが、神の属するゲーム会社の出したシューティングゲームの人気と共に必要性に拍車がかかり、名人が名人で在るゆえの名人ならではの名人芸を持っておられたのだ。神は一秒間にゲームコントローラーのボタンが16連発で押せたのだ。俗に言う16連射。この名人の16連射と毛利名人の14連射の対決は映画にもなった。冷静な大人の目から見ればただの指の痙攣と失笑もののはずが、子供たちにとっては連射が出来る男こそ偉いという妄想の方程式が組み込まれ、全国の少年たちは来る日も来る日もコントローラーのボタンを連射しては指をつらせた。それは今でも右手の人差し指の皮が厚くなったままの大人がいるほどだ(嘘)。
 とにかくだ、男の人気はお祭り状態で凄かったのだ。
 そして当時男は唄まで出していた。ゲームのテーマ曲はもちろんのこと、自分のキャラクターがアニメになり、そのアニメの歌まで歌っていたのだ。もう当時のその男の人気と需要がどれだけのものだったかが用意に分かることだろう。とにかくその男のグッズやらなんやらを出せば子供から、いやマネーツリーから言えば、その上の親御さんたちから金が取れると、名人のグッズはバブル化していたのだ。

 かくゆう私もバリバリの小学生だったため、何も見極める能力が無かった。連射の練習にも励んでいたし、男のグッズも買った。そしてこの入力した曲の「Bug(バグ)ってハニー」は、半ズボンの私がそのブームの中で購入した名人の歌が入ったカセットテープの曲だ。失礼ながら外見からは想像出来ない高音ボイスの歌声を聴かせるゲームメーカーのサラリーマン高橋利幸氏改め、我らが名人こと高橋名人の歌声、皆様にも是が非でも聞かせてあげたいが、この曲は未CD化なのだ。ED曲では高橋名人はデュエットまでしております。例の「♪走る〜走る〜♪」じゃないけど「RUNNER」って曲も出してた。



 ・・・・・・・・聴きたいですか?


 もう一度問います、聴きたいですか?


 さすがネット社会ですな、ちゃんと音源を置いておられるサイトがあったので聴きたい方はこちらからどうぞ。

 小学生の魂なんとやら、この「Bug(バグ)ってハニー」の唄のインパクトはとてつもなくでかくて私の鼓膜に刻み込まれたままだ。今回カラオケで歌ってみて初めて気付いたのだが、作曲は現・日本作曲家協議会理事&日本音楽著作権協会評議員の小林亜星氏だった。まあ氏についてはもう説明は要らないと思うけど、カラオケの画面で作詞作曲のクレジットが出るのってどうなの?
 メロディはポップス路線で分かりやすくていいんだけど、歌詞の世界がちとBug(バグ)っているとこがある。一部抜粋すると「♪ウブな坊ちゃん 御維新しよう ワクワクランドで冒険開花♪」、他では見られないこの歌詞が大好きだ。
 でも本当にこの唄が大好きなんだよ。全体的に流れる優しいメロディと、ちょこっとヘンテコだけどポジティヴでどこかほの悲しい内容、大人になった今でもこの唄が大好きだ。疲れた喉でも穏やかな気持ちで歌うことが出来る。先程までゴールデンイーグル(s)とか訳分からないこと考えて意気込んでいたのが嘘のように、穏やかで楽しい気持ちのままこの曲で終えよう。

 一人六時間マラソンはこの曲でおしまいです。喉もかすれてるし痛みを感じる。
 最後はちょっと読む人を置いていくようなマニアックな曲になってしまったが、他の人のことなど気にしないで歌えるのが一人カラオケのいいところだ。何も言わせぬ。

 おしまいだ、おしまい。






 さて長いこと自宅の様に占拠していたこの部屋からも出なければ。歌本もまとめてゴミもまとめてと、長いこと世話になったことだし、せめて店員の後手間を減らしておいてあげよう。えーっと、マイクとリモコンだけをカゴに入れて持っていけばいいのか。

 にしてもだ・・・、






***まだこんなに残ってる***



 飲み切れないよ、寒いよ、寒い。




 さてコートも着て、部屋の中に忘れ物も無いね。外は朝冷えしてんだろうなあ。







 〜♪















 あれ音楽が聞こえるぞ。





 このインパクト大で雄大なイントロは?





 













--130曲目--「あなた」------------------------------------小坂明子-
 まだだよ。「二曲行けるな!」って言ったじゃん。でも歌う気は無いです。もうこんな傷めた声でしかも小坂明子嬢のキーなんて出るわけがない。最後の最後、退出のレクイエム(鎮魂歌)としてこの曲を入力しておいた。
 悲しい悲しい女の子の物語、描いていた夢は崩れ、大好きなあなたが私の横にいない。そうで無くても悲恋感漂う旋律の乗って今までのこの六時間が思い出される。確かに私の横にはあなたどころか誰もいない。いいんだ、一人で思いっきり気兼ね無く歌うために来たんだから、それでいいんだ。メロディはサビに向けて高揚感を含み始める・・・、取ろう!マイクを取ろう!もう立ったままで壁にすがる形でマイクの電源を再度ONにする。

「♪真赤なバラと  白いパンジー

  子犬の横には  あなたー  あなたー

  あなたがー  いてほーしーい

  それが私の  夢だったのよ

  いとしいあなたは  今どこに♪」


 うわ、もう声になってない。風邪をひいたカラスのような声だ。さすがにマイクをカゴに戻す。
 ビブラートが喉で虚しく空回りする。

 曲は二番になりまた静けさを取り戻す。
 確かこの曲で他のオリコンチャートインの曲たちを跳ね飛ばしてデビューした小坂明子嬢は確かまだ16歳だったはず。またその若さが作り出したものかと思うと深刻な寂寥感を誘う。描かれるメルヘンチックな夢と彼女に突きつけられている現実との差が生む悲壮感。う〜ん、たまらん!唄はまたストリングスが入りまた高揚を持たせた。

 いかん!裏声上等!マイクを持たなければ!


「♪家の外では  坊やが遊び

  坊やの横には  あなたー  あなたー

  あなたがー  いてほーしーい♪」



 曲はサビのリフレイ状態に突入。バック音楽も打ち込み音ながら畳み掛けるように乗って来ているのが分かる。負けてたまるか!




「♪そして私は  レースを編むのよ

  わたしの横には  わたしの横には

  あなたー  あなたー

  あなたがー  いてほーしーい♪

 ♪そして私は  レースを編むのよ

  わたしの横には  わたしの横には

  あなたー  あなたー

  あなたがー  いてほーしーい♪」



 本人は歌っているつもりでも、もう声が暗号を音化したようなものとなっている。喉からかすれた息の塊だけが出ていたような気がする。それは私の魂か?
 「そんなにあなたにいて欲しければ、僕がいてやるから勘弁して。」との想いも声にならず。

 頭痛ぇ。



 リモコンの演奏曲のカットボタンも押さずに、マイクの電源を切ってカゴに戻して部屋を出る。

 受付に行くと朝なのに元気な声で「ありがとうございましたー!」と言われる。あのホストもどきの姿は見えない。それにしても頭痛い。
 清算額はまあそれぐらいだろうなといった金額で、とっとと支払い、お釣りと共に「次回お使い下さい。」と割引券をくれた。

 また来ていいんだな。当分来ないけどね。

 会計を済ませ、振り返った出口兼入り口のガラス窓から見える外の景色は夜のものではなくなっていた。
 ほんのり白々と明けかけていた空のそれは朝の顔だ。
 これが夏など早めに夜が明けて太陽が昇りきっていたら、朝の光が目に腰に頭に痛かったことだろう。今は単純に喉と頭が痛い。
 夜と朝の狭間の中途半端な時間をとぼとぼと家路に向かう。腹は減っているけども、松屋などに行く気がしない。心地よい疲れでも無ければ心地よい空腹でも無い。




***海みたいな空***



 まだ頭の中で最後の曲の「♪あなた〜 あなた〜♪」がリフレイで流れている。


 最後は「Bug(バグ)ってハニー」で穏やかに終わるはずでは無かったのか?相変わらず最後にいらんことをしてしまった。まあドンマイ。


 帰るとカラオケ店の部屋の匂いが染み付きタバコ臭くなっている体を支えきれずにダウン。そのまま眠りについた。



 





 昼過ぎに目覚めると声がある程度復活していることに気付く。まだほんのり痛くて枯れているけども思っていたほど傷んでなかったみたいだ。

 起きても頭の中どこかで「♪あなた〜♪」が流れている。
 う〜ん、どうやら夢ではなかったようだ。

 数人と行くオールのカラオケならば交代交代で唄は歌われる。しかし今回の一人オールだと、「次僕の番!」を幾らこなしても「次僕の番!」に変わりはないため、その紙一重の喜びとダメージは大きなものとなる。
 カラオケの場って、会社の連中、合コン、友達たちと、と本当に日本の独自の社交場という感じがするけど、今回はあえてそれを否定して歌うことのみに専念。唄を歌うのは好きだ、でもこんな無茶が出来るのもいつまでのことか。




 でもなー、でもなー。




 機会があれば是非またやりたい。

 だって今回歌ってない曲がまだ山ほどある。
 黄金期のepicソニーの曲たち、岡村靖幸氏の歌なんかも今回全然歌ってないな。80年代アイドル歌謡曲ももっととことん歌えば良かった。ああ、ハルカリも歌ってみたかった。あと、どうせ一人ならもっと英語曲歌えば良かった。

 まあオールしなくても一・二時間でも別にいいわけだけどね。
 割引券もあることだし。

 またいつか今回のを教訓にまた一人オールナイトカラオケマラソンするかもしれない。そのときはまた長々とレポートします。では、ここまで本当に読む側も書く側もお互いお疲れ様でした。









ほじゃりこ ほじゃりこ






     

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