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***自分で巻くと上手くいかないもの***



 レ「さて私たちの食べれないソフトクリームの検証も佳境に入りつつあります。どうですか?ここまで見てきてフータローさん?」
 フ「形状だけの美味しさに溺れない、その展開の仕方に僕も驚いています。」
 レ「店側の工夫があの白いディスプレイから伝わってきますよね。」
 フ「ええ、集団の中から一人頭を飛び出すときといい、恋から愛へのステップアップのタイミングといい、転入生が入学初日のなりふりのときもアピールというのは重要視されます。」
 レ「個性が大事とされている今日、いかに自分をアピールするか、セルフプロデュースはどこに行っても必要とされつつありますもんね。」
 フ「はい、それがソフトクリームのディスプレイにも要されてるんです!きっと!」
 レ「では今からは色つきの憎い奴ら、バニラじゃない別フレーバーの方々を紹介しようと思います。」
 フ「彼らはソフトクリームだから"白"という概念をブレークスルーしてくれました。ただでさえアピール充分な存在なのにさらにそれに個性が光ります。見ものですよ。」
 21「もう一度カウントダウン!」





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***ロケット人間みたい***


 レ「えっ!!これは!?」
 フ「おっと、これは写真を間違えましたね。」
 レ「これはどう見てもソフトクリームアピールじゃないですよね。似ていると言えば似ていなくも・・・、一応尖ってはいるけれども。」
 フ「こちら側のミスで違う写真が出てきました。でもこれもアピールの一種ですよ。ソフトクリームのディスプレイのように己自身が商品宣伝というわけではありませんが、その奇抜な見た目と言ったら店自体を背負うアピール感をひしひしと感じます。」
 レ「そうですか?このにこやかな笑顔の反面、ちょっと怖いものも感じます。夜中にベットの脇にこれがいたら驚きますよ。」
 フ「それはソフトクリームのディスプレイでも同じですよ"溶けるよぅ、溶けそうだよぅ。"なんて声がしたら驚くでしょ?」
 レ「それは怖いですね。また捻れの方向に回ってたりしていたら。」
 フ「ともかく、ソフトクリームのディスプレイもこの子も同じ仕事を背負ってるはずです。横の汚れ上げた工事用ポールもいいですね。」
 レ「事故現場にでもありそうな汚れっぷりですね。後ろのガラス戸に貼られている花柄模様も哀愁を誘いますね。ところでここは何屋さんなんですか?ロケット屋ですか?」
 フ「ここは貸し衣装屋さんですよ。普通のタキシードとかだけじゃなくて、パーティなどで使われるちょこっとだけ奇抜な衣装などもたくさん置かれているもようです。」


***祭りだワッショイ***

 レ「じゃあマ●ケンサンバ風の衣装なんかゴロゴロ?」
 フ「去年の年末は"今貸し出されてるんです!"みたいなセリフをよくお客に言い返してたでしょうね。」
 レ「連日、繰り返される詫び。使用頻度高そうですもんね。」
 フ「ともかく店の特徴をよく表したこのディスプレイのアピール感、ほら衣装を着たくなるでしょ?いつもの自分と違う自分を見付けたくなるでしょ?」
 レ「・・・そうですかね?あんまし私パーティとか好きじゃないですし。」
 フ「・・・じゃあ本来の色つきソフトクリームの検証に戻りましょうか。」
 21「Re:カウントダウン」




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***右は食べたい***


 レ「まずはジャブですね。」
 フ「いい白と黒のハイライトです。」
 レ「一番に白い方に書かれた"200円"に目が行ってしまいます。」
 フ「前ページで取り上げた二重アピールに通じるものを感じます。しかしこちらの場合直接赤マーカーで書いてます。手描きにて赤色で力強く書かれたそれに自信の表れを感じます。でもさすがに黒地の方には書かなかったようです。」
 レ「下が黒地では目立ちませんしね。ここでの検証はその色つきソフトなんですが、左のソフトはイカ墨ですか?」
 フ「いえ、これはチョコです。」
 レ「あっチョコなんですか、あまりに黒いんでイカ墨かと思いました。」
 フ「まあ黒いソフトクリームのディスプレイを置いて、実際何を売るかはその店に任しますがここは無難にチョコソフトです。」
 レ「何か並び方もいいですね。」
 フ「ええ、"前にならえ"をしているかのようです。」
 レ「歩道半分占めてますね。」
 フ「もう一個増えたらアウトです。」
 21「ガチャガチャの前に並んだら?」




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***食べたいかな?***


 レ「何か痛々しいですね。」
 フ「アイスクリームは主に夏の食べ物ですが、これを見る限り日焼けした皮が剥けかかった背中を思い出します。夏の終わり、秋の匂い。」
 レ「そこまで読みますか。ところでこれは何味なんですか?」
 フ「これがですね、"焼きいも味"なんですよ。」
 レ「本当に秋の味じゃないですか!?」
 フ「ええ、夏と秋のコラボレーションです。」
 レ「本来、焼きいもってホクホクのものをハフハフ言いながら食べるものですよね?それがソフトクリームになりましたか?もしかして生温かいんじゃ・・・?」
 フ「そんなわけないじゃないですか、フレーバーだけですよ。」
 レ「それにしてもこの塗料の剥げ具合、もうちょっと・・・。手塗いですかね?」
 フ「手塗いかもしれませんね。ここでは手塩にかけたと言っておきましょう。」
 レ「お客さんにアピールするために店主が丁寧に塗ったんですかね。」
 フ「でも今に全部剥げてただのバニラソフトになりますよ。」
 21「いっそ"焼きいも"とマーカーで殴り書き。」




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***食べたい***


 レ「これはカラフルですね。思わず浮かれてしまいます。」
 フ「ええ、綺麗な三色毛です。」
 レ「"毛"って、リゾート気分だいなしですよ。」
 フ「失敬、失敬。派手気味な三毛猫を想像してしまいました。」
 レ「やはりカラフルな色を使われると目を見張りますね。」
 フ「そうですね、こうゆう明るい色を使われると遠くからでも目立ちます。アピールポイントの範囲が遠くまで及んでいますよ。」
 レ「ついつい若い子なんて、"ここで一杯ソフトでも"なんて言うんじゃないですか?」
 フ「"一杯"とは言わないでしょ。まあ食欲をそそられます。」
 レ「これはミックスソフトですよね?」
 フ「ストロベリー味、バニラ、夕張メロンの三つの味のミックスです。」
 レ「やはりバニラをベースにフルーツ同士のミックスだと味が喧嘩しないでいいですよね。」
 フ「これにチョコ味でも一つ入れば、もう何食ってんだか分からない味の不協和音となってしまうところですが、果物同士だとそこら辺は丸く収まりますね。」
 レ「にしてもかわいい色合いのディスプレイです。」
 フ「日本食に無い色ですね。」
 レ「日本食ですか?」
 フ「日本食だとすると、上から"梅干"・"豆腐"・"南瓜"ですかね。」
 レ「うわ、一気に食欲減退しましたよ。」
 フ「真ん中は"茹でた鳥のささ身をミンチ状にしたもの"でも代用に当てれそうです。」
 レ「嫌ですよ、"鳥のささみ味”のソフトクリームなんて。」
 フ「今世の中に出回ってるソフトクリームのフレーバーも厳選されたものなんですよ。"どこ行っても似たようなものばかり"とお思いの方もいるかもしれませんが、これでいいんです。」
 21「"ガリガリくん味"のソフト希望。」






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***遠慮したい***


 レ「うわああああ、なんですか、これ!?」
 フ「色つきソフトの大絞めです。歩道の上で色とりどりなディスプレイたちがシャッキリポンと踊ってますね。」
 レ「何か戦隊物を思い出しましたよ。」
 フ「色と数の大技です!なかなか小さな店では出来ません。しかも一体、一体、見た目だけでは何味か皆目検討がつけがたいため、二重アピールとして味の貼り紙まで貼られてます。それにですね、これね、まだいるんですよ。」


***遠慮したい***


 レ「左端の"スペシャル"えらいことになってますよ。サバイバルゲーム参加者の顔みたいですよ。」
 フ「"ラベンダー・夕張メロン・クリームソーダ・バニラ・生チョコ"の五福星となってるみたいです。」
 レ「味の大喧嘩じゃないですか?一口目から味覚の修行寺入り決定ですよ。」
 フ「この子らはですね、店の表に9体、裏に3体の計12体並んでいます。」
 レ「お地蔵さんじゃないんですか?カラフルソフト地蔵。」
 フ「いやー、インパクトでは敵いません。他の店を置いてきぼり状態です。」


***遠慮したい***


 レ「新撰組ですか?
 フ「いえ、クリームソーダです。」
 レ「この鋭角的な塗り方をしているのはどう思われますか?」
 フ「クリームソーダのはじけっぷり、爽快感、POPさを店なりに表現してみたのでしょう。」
 レ「じゃあこちらは?」


***遠慮したい***


 レ「同じ色ですね?」
 フ「あっ、これはもうペンキの色の種類が無かっただけです。同じペンキでいかに違うもののように見せるか苦労した背景が垣間見えます。」
 レ「ショッキングブルーですね。"ラムネ"と言われないと何味か分かりません。色が少し剥げてるとかはもう問題じゃないです。」
 フ「これ単品でも結構アピールとしては存在感大きいです。理科室の匂いがしてきそうな感じですね。ケミカル系です。」


***ちょっと食べたいかな***


 レ「コーヒーってこうゆう色でしたっけ?」
 フ「人によって食べ物の色のイメージは異なりますから。コーヒーって書いてあるからコーヒーなんでしょう。」


***ちょっと食べたいかな***


 レ「これはカフェオレのはじけっぷり、爽快感、POPさを表しているんですか?」
 フ「・・・・・・だんだん説明が難しくなってきました。」


***コメントは控えます***


 レ「・・・これは事故にでも遭ったんですかね?ここだけ車が擦って行くとか。」
 フ「明らかに"いじめ"ですね、これは。」
 レ「えっ!?"いじめ"ですか?」
 フ「さすがにこれほどメンバーがいると、メンバー内で関係がぎくしゃくすることもあるでしょう。そりゃ日頃のうっぷんの捌け口として、いじめられる子も出て来ますよ。"お前色が明るいんだよ!!"って。」
 レ「他のソフトクリームのディスプレイがいじめたと言いたいんですね。そんなことあるんですかね?」
 フ「集団になればそうゆう問題も浮き彫りになってきますよ。誰が目立っているとか、センターだとか。はたまた、やれ男に流し目使ったとか。」
 レ「あっ、メスなんですか?この子ら?」
 フ「なんだってそうでしょう?客寄せにはオジさんより女の子です。この子ら派手な衣装を着せられたホステスみたいなもんですよ。"ソフトクリーム娘。"とでも呼んでおきましょうか?」
 レ「はあ。」
 フ「"ちょっと夕張メロン、あなた前に出すぎよ!夕焼けみたいな体して!!"など、他のソフトに小突かれている内にこんなに傷だらけになってしまったんです。」
 レ「その子も自分でそんな色を望んだわけではないでしょうに。」
 フ「いやあ集団って難しいもんですよ。」
 レ「この子だけカウンターの上にでも置けばいいのに。」
 フ「そんなことしたら、また後でいじめれますよ。難しい問題ですよ。ちなみにこの店、カウンターには既に小さいのが二体いるんですよ。」
 レ「あっもう場所ないですね。ソフトクリーム王国じゃないですか?」


***これは食べたいかな***


 レ「普通のもいるんですね。」
 フ「でもちょっと見て下さい。貼り物二重アピールです。」
 レ「ん?"牛乳/MILK"と書かれてますね。バニラとまた違うんですか?」
 フ「うっかりカウンターで"バニラ"と行った日には、あのクリームをかくはんするお玉で頭を"パコーン"ですよ。」
 レ「前ページの"ソフトクリーム"表記には敵いませんが、これもなかなか侮れませんね。"牛乳"と書かれてもね。」
 フ「他の子たちが奇抜だから目立たないようなものの、この子単品でしたら"ちょっと待てよ"という話ですよ。」

   レ「いやー、ここの店はお腹いっぱいです。一体・一体紹介して行くと我々の体力が持ちませんね。総大将決まりです。」
 フ「これが夜になって全員光った日には"エレクトリカルソフトクリームパレード。"ですよ。」
 レ「あっ、表現はちょっと悪いですけど少しエキセントリックなネオン街になりますね。」
 フ「ファンクですね。少しくらいイッてる方が観光客などを光に集まる虫のように呼び寄せやすいんですよ。」
 21「エレクトリック・傘地蔵・オーケストラ。」




 レ「ここまで長かったですね。様々なソフトクリームのディスプレイがありましたが検証してみてどうでしたか?」
 フ「似たような素材、ようは結局ソフトクリームなんですが、その精密に凝られた造型、展開の仕方、宣伝に宣伝を重ねた二重アピール、奇抜な色具合、どれをとってもその店独自の個性が出ていました。」
 レ「そうですね、ここまで多種多様にお店の工夫が出ているとは思ってもいませんでした。お店側の"ソフトクリームあるよ!ソフトクリームならここだよ!"という熱意が、そう冷たい食べ物ながら熱い想いが込められているようでしたね。」
 フ「ええ、店自体を背負ったようなソフトクリームのディスプレイの裏には、お店の自信とお客さんに美味しいソフトクリームを食べてもらいたいという想いが込められているはずです。」
 レ「フータローさん、21世紀人さん、本日はありがとうございました。」
 フ「いえいえ、こちらこそ勉強になりましたよ。」
 21「最後に締めとしてこちらをどうぞ!」









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***食べちゃいたい***


 レ「この子はあのコーンのカップの箱なんかでよく見かける坊やですね。」
 フ「ええ、あの坊や直々にディスプレイとしておでましですよ。」
 レ「左側の光っているディスプレイはよくあるものだとして、この坊やのはなかなか見かけませんね。」
 フ「やはりソフトクリームを前面に押し出している地域だけあります。ボスの登場です。」
 レ「あの坊やが持っているソフトクリームおいしそうですね。ちょっと溶けかかってるところなんてなんとも。」
 フ「ええ、匠の技が入ってますね、少し気温の高めの夏の日の設定かもしれません。どう見せたらファーストコンタクトでおいしそうに見えるか熟知した者が製作に携わっているはずです。」
 レ「にしてもこの坊やといいソフトといい、テッカテカな感じがしますね。」
 フ「陶器製ですからね。大きめの貯金箱のような物と思っておいて下さい。」
 レ「あっ、なるほど!どうりで質感が。」
 フ「こうすることにより重みも増すでしょ。これほどのキューティーさとキャッチーさを兼ね揃えていると、家にお持ち帰りしようとする輩も出てきますからね。」
 レ「気持ちも分からなくないですが、それは犯罪ですね。それを防ぐ意味でも重みがあると。」
 フ「後は細かい仕事がされているために手が加えやすかった素材が選ばれたんじゃないでしょうか?芸術品に呼ばれるに相応しいですね。」
 レ「家にあったら楽しいでしょうね。毎日ソフトクリーム食べなきゃって気持ちになるかもしれません。」
 フ「もしくは一切食べたくなくなるか。あの黒目も真夜中に見たら怖いかもしれませんよ。」
 レ「そうなるとあの舌の意味合いも変わってしまいますね。」
 フ「やっぱり素人が手を出す品じゃありません。」
 レ「にしても坊や、早く溶けかかったところを舐めとらないとこぼれてしまいそうです。」
 フ「そこんところも坊やなんで。」
 レ「よく溶けたアイスを手中に浴びて食べ歩いている子供いますね。手と同化しかけているようにも見えます。」
 フ「食べる早さが溶ける早さに追いついていない場合ですね。」
 レ「この坊やも早く食べないとべったべたになってます。しかもこの子の首の高さまであるソフトなんで体中べったべたになってしまいますよ。」
 フ「全身蟻にたかられて真っ黒になってしまいますね。まあ坊やですから。」
 21「ドン!ドン!ドン!ベタベッタ!」



 レ「ではここら辺でソフトクリームのディスプレイの検証もお開きにさせて頂こうと思います。」
 フ「楽しかったですね、強者ばかりでした。本当にお疲れ様でした。」
 レ「これだけたくさんのソフトクリームをご覧になられたら、ディスプレイとは云え読者の方の中にも気持ち的に涼しくなられた方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?」
 フ「もし涼しくなっていたら、多分それは夏風邪ですね。」
 レ「では打ち上げはもちろんアイスクリームパーラーで。」
 フ「異議なしです。」
 21「温かいクリームポタージュスープ飲みたい。」
 それは異議ありです。」

                                          ロケ地:札幌/小樽/東京


Page5こと、お家で作ってみよう。






   


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